読書

パイドンを読んでいて2

今日、パイドンを読んでいたら、シミアス(死見明日:偶然このように変換されたが、パイドンの内容に即している。この音が似ていることも偶然なのか、それとも必然なのか)とケベス(こちらは卦べすと変換された:卦べき、卦すとすればパイドンの内容にこじ…

パイドンを読んで1 プラトンの死生観は仏教に近い

今日、プラトンのパイドンを読み始めた。 普通に面白い。 ちなみに昨日までは、孟子を読み終わって、大学、中庸と読んでいた。 プラトンの作品は、ソクラテスの言行録でなくて、プラトンがソクラテスにしゃべらせているだけだ。などといったいろいろな学説が…

孟子を読んでいて4

孟子を読んでいると、五年前に比べて、自分が随分成長したな。と思う。というのも、そのときは恐らく理解できていなかったことも理解できていることが分かるからである。 孟子の中にこういった言葉がある。(いろいろな所のを合体させてます) 「あなたは、…

孟子を読んでいて2

最近は、学問のすすめと並行して、孟子を読んでいる。 かなり面白い。 孟子も、何回も読む価値があると思う。さすが、四書に数えられるだけある。だが、孟子のあまりよろしくないところは、当時の作法とか、人物が例えに用いられているところで、たまにとい…

孟子を読んでいて3

現在、孟子を読んでいるのだけど、最近読んでいて特に思うのは、荀子が相当影響を受けていたのだなぁ。ということだ。 あと、孟子は、たまに私ですら論駁できるようなことを述べている。それは、孟子という書物は、孟子がしていた話を弟子が書物にしたという…

学問のすすめを読んでいて3

今日、学問のすすめを読み終わったが、やはり現代こそ読まれるべきものと思う。少し理解できないところもあったので、いろいろな意味を込めて、今日か明日から少しずつ現代語訳していこうと思う。 それにしても、一万円札の肖像画が福澤であることは、いろい…

学問のすすめを読んでいて2

学問のすすめも何度も読む価値があると思う。 いろいろ思うところはある。 まず、この孔子への非難と誹謗は何だ!けしからん!ということだ。 というのは嘘で、当時、儒学思想がどれだけ世間を覆っていたか、ということだろう。これに関しては、私でさえ、ゆ…

学問のすすめを読んで1 独立という概念

ソークラテースの思い出を二回読み終わって、三回目に突入しようと思っていた矢先に、たまたま学問のすすめを読んだら、読みたくなったので、こちらを読むことにした。 今、第四編まで読んだのだけど、思うに、私には「独立」という概念が不足していたように…

ソークラテースの思い出を読んでいて6 説得

(前回の続き) ケイゴーサは、自分が知ってると思っていたことを実は知らなかったことに気がついて、とても衝撃を受け、しばらくふさぎ込んでいた。しかし、自分が知識と知恵の違いの分からないことを認めて、今度はソクラテスのところへ行くことにした。 …

ソークラテースの思い出を読んでいて5 知識と知恵

ソークラテースの思い出の第四巻の2篇は、多くの本を集めている秀才、エウテュデーモスという若者を、ソクラテスが自分の友としようとする場面である。ソクラテスには、弟子というものはいなくて、彼のまわりに居たのは、「勝手についてくる友」であったらし…

ソークラテースの思い出を読んでいて4 奴隷制度について

ソークラテースの思い出を読んでいると、やはりこの「奴隷」という言葉について考えざるを得なくなる。それはなぜなら、ソクラテスのような賢者が、「奴隷」を認めていたのか?ということは、真理を探究する者にとってはとても大きな課題であるからである。 …

ソークラテースの思い出を読んでいて3 智の泉

今、二回目を半分以上読み終わったのだけど、ソクラテスの賢明さは、智が自分の中から湧いているとしか思えない。 そこでこのように思った。 「賢者は自ずから知り、智者は習いてこれを知る。愚者は己の知らざることをも知らず。」 つまり、智恵が、ある一定…

ソークラテースの思い出を読んでいて2

もう、この本は読み終わってしまった。 だが、二回目に突入し始めた。 ソクラテスが、いかにして賢明に成り得たのか、また、自分も何か質問されたときに、賢明な答えができるようにその手本として、この本は何度も読もうと思う。いや実に、何回も読む価値の…

ソクラテスの思いでを読んでいて1

今日、詳しくは述べないが、ある事実が発覚して、 「智者の前で嘘をつくことは、太陽に向かって顔を手で隠すことに等しい」 とか考えていた。つまり、このとき、私は智者に対する愚者のことについて考えていたわけだ。愚者がなぜ愚者であるのか、愚者が愚者…

菜根譚を読んで1

この前、言志四録を読み終わったので、今は菜根譚を読んでいる。今、前集を読み終わった。 その名の通り、まるで、筋ばっていて味気のない菜根をかみしめているような気がする。 だが、菜根譚の中にもあるように、食べ物と言うのは、楽しむためのものでなく…

言志四録を読んで5

もう一週間ほど前に読み終わっていた。総じて言うと、言志録以外は、また、年老いた時に読みたいと思った。こういった箴言集は、自分に都合の悪い言葉に目をとめるようにして、その言葉を暗記するようにするのが善かろうと思う。自分に都合の悪い言葉とは、…

言志四録を読んで4

今日か、昨日あたりに言志四録第二巻である言志後録を読み終わった。 全体の感想として、著者が57〜67才という、壮年を過ぎて、もう死も近付いた(江戸時代の平均寿命などを考えると、もういつ死んでもおかしくない年だったと思う)ときに書かれたものであっ…

孟子を読んでいて1

最近、孟子を読み始めた。読んでいて普通に面白いなぁと思った。 孟子を前に読んだのは、もうかれこれ5年以上も前になるけど、読むのが早くなっていた。というのも、以前は、書き下し文を読み、語句の解説を読み、訳文を読んでから、さらにまた書き下し文を…

言志四録を読んで3

今日、第一巻、つまり、著者が50才くらいまでの間に書いたとされる言志録をほぼ読み終わった。 ここまでの感想は、とりあえず、その内容も玉石混合ということが言えると思う。つまり、第一級の古典は、そのすべてが玉言ばかりであるのだけど、そうでない部分…

言志四録を読んで2

今日、言志四録を読んでいたら、心と体について書かれていた。 心は形が無いから天物、体は形があるら地物として、人間の構成である心と体が、陰陽的に解釈されていた。この部分については納得できたのだが、次の部分については納得できなかった。 つまり、…

言志四録を読んで1

今、佐藤一斎の言志四録を読んでいる。 この書物は、江戸時代末期、つまり明治維新の50年ほど前くらいに刊行されたものらしい。彼は儒学者ということらしい。また、その門下生は幕末に活躍した人ばかりとのこと。 佐藤一斎 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4…

荀子を読んでいて4

荀子は本当にすごい。また、今日、荀子を読んでいて鳥肌が立ってしまった。 王道の政治、政治の本来目指すべき姿がそこにはあると思う。韓非子を読んでから荀子を読むとさらにそう思うのだとも思う。 荀子の感嘆すべきところは、まったく理路整然としている…

宮沢賢治の作品を読んだり聞いたりして

私は、実は本や文字を読むのはあまり早くない、というか、むしろ遅い。心の中で朗読してしまうため、遅いのだ。ただ、難しい本でも、理解して読むので、遅いが深い読書というのが得意であると思う。それで、最近、オーディオブックで聞くという方法の効率の…

ヘロドトス歴史を読んでいて2 〜人類の総意としての美徳選択〜

今日、ヘロドトス「歴史」の第一巻を読み終わった。かなり面白い。 「歴史」は、主に、戦争についてのことが書かれているのだけど、時折、その民族の風俗が書かれている。これがなかなか面白い。かなり良い歴史資料だと思う。 これはちょっと大げさだろ。と…

ヘロドトス「歴史」を読んで1

岩波文庫版のヘロドトス「歴史」を読んでいる。今、上の120ページまで読んだ。かなり面白い。そこらの二流小説を読むくらいなら、これを読んだ方がはるかに有益だし、受け得る享楽も甚だ大きいだろう。(小説はほとんど読んだことないけど) ヘロドトスの歴…

孫子の深奥 奇正・勢節・虚実

孫子の一番の精髄は、やっぱり、その超現実的にして、超理論的な、当たり前の集積である哲学体系であろう。しかし、その理解を深めて、最も見難い深奥とも言える部分は、この奇正・勢節・虚実と言えるのではないか。 「能ある鷹は爪を隠す」という言葉を例に…

世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのかを読んで

[rakuten:hmvjapan:11293785:detail] 世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか ダイヤモンド社 著者 野口悠紀雄 この本も、ダイヤモンド・オンラインに連載していた内容を本にまとめたものみたいだ。今読んでみた感想は、(私にとっては)あ…

戦後日本経済史を読んで

今日、図書館で借りてきた本なのだけど、面白い。著者は野口悠紀雄で、新潮選書の本だ。週刊新潮に連載していたものらしいということらしくて、そのような書き方がされている。 野口氏がどんな人間であるのか、読みとる必要はあまりないのだけど、読みとって…

松下幸之助・盛田昭夫の対談本「憂論」を読んで

この「憂論」は昭和50年に、世界の松下、松下幸之助と、世界のソニー、盛田昭夫が、日本を憂えて対談したものをまとめた本だ。現時点で少し読んだのだけど、既に面白い雰囲気がする。というのも、いつの時代にも、憂国の士が居たし、現に居るのだ、そして…

松下幸之助「新国土創成論」を読んで

図書館で借りた本は、昨日の「いつものあなたで」とこの「新国土創成論」と「憂論」の三冊だ。いずれもPHPから出版されたものであることは言うまでもない。 少し私のほほえましい行動について書かれています。ほほえましい気持ちになってもらえるとうれしい…