韓非子

いろいろな人の悪いうわさは疑うべき、「敵国廃置」について

韓非子の内儲税六微という篇に、この「敵国廃置」がある。 まあ、韓非子を読んでもらうとわかるのだけど、一応、私のほうでもなるたけわかりやすく説明したいと思う。 会社Aと会社Bがあったとする、この二つの会社は、とても仲が悪く、商売的にもお互いにラ…

韓非子を読み終わって

とても面白い書物であった。 私が読んだのは、岩波文庫版(全四巻)なのだけど、この「あとがき」に書かれている金谷治氏のことばが特に興味深い。彼がこの翻訳をしようと思ったきっかけが、中国「文学」の教授が、この書物こそ一番面白いと言ったことだった…

韓非子を読んでいて4

韓非子を読んでいて、「(法)術」が何であるのか、少しずつだけど分かってきた。 中央集権制度のような制度、つまり、官吏だけをしっかり治めて、民を直接は治めない制度も、「術」のひとつのようだ。当時としては画期的な概念だったのだろうなと思う。正し…

韓非子を読んでいて3

韓非はかなり儒学に通達している。韓非が荀子の弟子であったことを考えれば当たり前の話なのであるが、どうしても、法術=焚書坑儒と話を結び付けてしまうので、なんとなく腑に落ちない感じがする。だが、韓非子の話やものの考え方の根底に、常に論語に記さ…

韓非子を読んでいて2

最近は、仕事の休み時間などを利用して、韓非子を読んでいるのだけど、やはり、韓非子は素晴らしい。内容としても、文学作品としてもだ。私は書き下し文だけ読んで、たまに意味のわからないときは、漢文か和訳を読んでいるのだけど、そのたまに漢文を読んだ…

韓非子を読んでいて1

買ったけど、ほとんど読んでなかった韓非子を最近読み始めた。とても難しい。 なんで読まなかったかというと、孫子もそうだけど、韓非子も、いかに内容が優れていようが「実用書」でしかないからだ。私が求めているものは、世俗での実用でなくて、世界での真…