2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

56.荀子 現代語訳 儒効第八 五章

五章 私は、賤しい身分から貴い身分に、愚か者から賢い者に、貧しい人から富める人へとなりたい。できるだろうか。 答えて言う、それならば、ただ学べ。(●我れは賤よりして貴く、愚よりして知に、貧よりして富まんことを欲す。可ならんか。曰く、其れ唯学か…

55.荀子 現代語訳 儒効第八 四章

四章 そもそも事業や行為というものは、理(ことわり)と治に利益が生ずるときにはこれを立てて、理と治に利益が生じないときにはこれを廃止する。このことを中事という。(●凡そ事行は、理に益ある者はこれを立て、理に益なき者はこれを廃す、夫れ是れを中…

版権先進国 中国に学ぶ

この衝撃的なタイトルに驚いた方も多いだろう。 だが、私は、中国こそ、版権後進国から一気に版権先進国になったのだと思う。 版権と言うのは、著作権とか、コピーライトと言われるものであるけれど、特にメディア(情報)において、この版権の問題が、昨今…

専心について

今日は、ウポーサタなので、夕飯を抜いている。 それと関係しているのかどうかは、分からないのだけど、専心ということについて、気が付くことがあった。 風呂を出て、頭を乾かしている時に、ふと、「風呂に入っている間、自分は何を考えていたのだろう」と…

54.荀子 現代語訳 儒効第八 三章

三章 先王の道は仁の隆盛であった。中に従ってこれが行われていた。では、何を中と言うのか。 答えて曰く、中とは礼義のことである。(●何をか中と謂う。曰く礼義こそこれなれ)道とは天の道のことでもなく、地の道のことでもない。人が踏むべき道のことであ…

日本の産業構造について 水平分業と垂直統合、専門特化と汎門凡化

今日、NHKラジオ「ニュースの魂」を聴いていて、このことについてインスピレーションが舞い降りた。(大したことないが…) このニュースは、かなりの専門家が呼ばれて、歯に衣を着せないことを言うので、とても面白い。テレビほど影響力がないラジオだからこ…

53.荀子 現代語訳 儒効第八 二章

二章 秦の昭王が孫卿子(荀子のこと)に問うて言った。儒とは人の国に何の利益もないのだろうか。 孫卿子は答えて言った。儒者とは、先王を模範として礼と義を尊び、臣下や弟子を慎ませて、目上の人を貴ばせる人のことである。人の主たる人がこの儒者を用い…

52.荀子 現代語訳 儒効第八 一章

儒効第八 一章 大儒の功績。 武王が亡くなって成王がまだ幼かった時、周公が成王を退けて武王の後を継いで、天下の人心を周につないだのは、天下が周に背くことを恐れたからである。天子の位となって天下の政治を取り行い、あたりまえのようにその地位を所有…

51.荀子 現代語訳 仲尼第七 四・五章

四章 天下の行術とは、君主に仕えるならば必ず通じて、人のためにするならば必ず聖であることである。 一つの信念を立ててそれを疑うことなく、それができてから、それを大事にしてへりくだって人々の先に立ち、まごころと裏表のない心で人々の心を統一し、…

50.荀子 現代語訳 仲尼第七 三章

三章 重い地位に居て、大事を任され、大国で皆から信頼され、必ず後の患えがないための方法を求めるならば、人と同じることを好むに勝ることはない。(人と同じる:多くの人と同じ目的を持ち、同じことを考え、行動を共にすること)(●善く大重の位に処りて…

49.荀子 現代語訳 仲尼第七 二章

二章 君主から寵愛を受け、自分の位を維持して、終身遠ざけられないための方法。 君主が自分を尊敬したならば、それを大事に受けとめた上で恭しくして身を退けるようにする。君主が自分を信じて大事にしてくれるならば、慎み深くそれを受け止めて調子に乗ら…

日本国債破たん-アベノミクス最悪の結末

私が、アベノミクスについて、最も懸念しているのは、投資の活発化である。 少し経済をかじった人は、「えっ」と思われるだろう。それもそのはず、本来、投資が活発になれば、経済活動が活発になり、貨幣が動きだし、景気がよくなる。というのが、“今までの”…

48.荀子 現代語訳 仲尼第七 一章-後半

そうであるのに(春秋の五覇が栄えたのはまぐれではないのに)、それでも、孔子の門下では小学生ほどの子供も春秋の五覇のことを称賛することを恥じたのはどうしてか。 答えて曰く、それは当然である。かの春秋の五覇は政の教えに基づいていなかったし、本当…

47.荀子 現代語訳 仲尼第七 一章-前半

仲尼第七(仲尼は孔子の字、孔子のミドルネームみたいなもの) 一章 仲尼の門下では、小学生くらいの子供でも、春秋の五覇を称賛することを恥じたという、これは一体どういう意味か。(●仲尼の門にては五尺の豎子も言うに五覇を称することを羞じたり) 答え…

神秘のアウアウ体操

ただ、立って「アウアウ」と言いながらあごを動かすだけの体操。 10回くらいアウアウすればいい。 ただし、噛みこむとその瞬間に神秘が終わるので注意しなければならない。 人は顎の位置が、生きているうちに少しずれてしまうよだ。それで、頭と言うのはとて…

46.荀子 現代語訳 非十二子第六 九章

九章 士君子の容貌。(●士君子の容) その冠は高くそびえ衣服はゆるやかで容貌は和やかに、厳しくて犯し難くどっしりとしていながら安らかにのびのびとしていて、ゆったり広々としてはっきりとしているのにつかみどころのない様子は、親しみがあるのに威厳を…

45.荀子 現代語訳 非十二子第六 八章

八章 士君子ができることとできないこと。 君子は貴ぶべきことをよくすることができるが、必ずしも人に自分を貴ばせることはできない。信用するに足る行動をするのだけど、必ずしも人から自分を信用させることはできない。任せられたことは何事もうまくこな…

44.荀子 現代語訳 非十二子第六 六・七章

六章 天下と心を共有してその心を服するためには、位が高くて貴ばれる立場でも人に驕ることなく、聡明でその知が遠く及ばない所にあっても人を追い詰めることはなく、効率的にかつ迅速に動くことができても人と先を争うことはなく、剛毅で勇敢であっても人を…

43.荀子 現代語訳 非十二子第六 二〜五章

二章 信じるべきことを信じることは信という徳であり、疑うべきことを疑うこともやはり信という徳である。賢者を貴ぶことは(賢者は必ず仁を行うから)仁の徳であり、愚かな人を賤しむこともやはり仁の徳である。言って当たるのならそれは知であり、黙って当…

42.荀子 現代語訳 非十二子第六 一章-後

先王の道からきまりを見出そうとせず礼と義をよしせず、好んで怪しげな説を唱えて奇抜な議論をもてあそび、議論は甚だしく遠いところに及んでいるのに鋭さがなくて、語られる内容は役に立つことでなく、多くの事に触れているのであるけれど実際の功績はほと…

荀子の現代語訳について

私がテキストにしている岩波文庫版の「荀子」は、解説などを含めないと300pほどの本で、上下二巻の構成になっている。内容は、書き下し文と現代語訳のみで構成されている。巻末に、字の異同などを示す注が書かれてる。 これをテキストにして、一番の目的を、…

words Cisco

BBC newsより http://www.bbc.co.uk/news/business-21454761#TWEET601814Cisco http://www.cisco.com/ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%82%BA急に業績を伸ばしたとのこと、クラウド化、端…

41.荀子 現代語訳 非十二子第六 一章-前

一章 今の世には、邪説を飾り姦言を美しくして天下を撹乱し、盛隆繁茂荒涼虚空、天下をでたらめに乱して、是非と治乱が本来あるべきところをわからないようにしてしまっている者がある。(●仮今の世に、邪説を飾り姦言を文りて以て天下を擾乱し、キツ宇嵬瑣…

40.荀子 現代語訳 非相第五 九・十章

九章 細かいことを弁論することは、例えなどによって物事の本質の一端を現すことには及ばない、例えなどによって物事の本質の一端を現すことは、物事の本質そのものに基づいて説くことには及ばない。 細かいことを弁論すればその見識は遠いところにまで及び…

39.荀子 現代語訳 非相第五 七・八章

七章 弁論をする際の方法(談説の術) おごそかな態度で臨み、誠心によって対峙し、自説を堅く守り持ち、たとえと比較によって納得させ、分別によって明らかにし、よろこばしく芳しい香を言葉に持たせて相手に送るようにし、言葉を宝とし、言葉を珍重し、言…

38.荀子 現代語訳 非相第五 四〜六章

四章 だいたい、言葉が先王の道に合致していなくて、礼義の範疇からも外れているようならば、これのことを姦言(悪い言葉)と言う。たとえ詳細まで弁別された議論であったとしても、君子はこれを聴こうとはしない。(●凡そ言の先王に合わず礼義に順がわざる…

空の理解について

前から、私は、私自身が空と思われるものを理解していると主張してきた。 しかし、やはり理解できていなかったことが分かった。 私が理解している部分は、時間の概念を含めない場合だけであったのだ。 私の理解している部分だけだと、時間という概念との関わ…

37.荀子 現代語訳 非相第五 三章-後

かの妄人は言う。昔と今とでは人情も違うし、そのことによって治乱が発生する原因も違っているのだと。そうして、大衆はこの説に惑わされる。その大衆というのも愚かで自説を持っているわけではなく、見聞も少なくてそれを判断できない者なのである。 見える…

36.荀子 現代語訳 非相第五 三章-前

三章 人が人たる所以は何であろう。それは、弁別があることにある。 飢えれば食べたいと思い、寒ければ温まりたいと思い、疲れれば休みたいと思い、利を好んで害を嫌がることは、人の生まれながらに有しているところであり、論ずるまでもなくそうであるとこ…

35.荀子 現代語訳 非相第五 二章

二章 人には三不祥(三つのよくないこと)というものがある。年が若いのに年配の人の言うことを聞こうとしないこと。社会的立場が低いのに社会的立場がある人の言うことを聞こうとしないこと。大して賢いわけでもないのに賢い人の言うことを聞こうとしないこ…