読書

社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉を読んで

社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉 (筑摩選書)作者: 小坂井敏晶出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/07/18メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (10件) を見る良い本だった。 書いてある内容が多岐に渡って有用であ…

丸山真男の思想史学を読んで

丸山真男の思想史学 (歴史文化ライブラリー)作者: 板垣哲夫出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2003/01/01メディア: 単行本この商品を含むブログを見る丸山真男はよく名前を聞くので、読んでみた。 本当は、本人の著作を読みたかったのだけど、不幸にして図…

ユング的悩み解消法を読んで

ユング的悩み解消術?実践!モバイル・イマジネーション (平凡社新書601)作者: 老松克博出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2011/08/10メディア: 新書この商品を含むブログを見るこれはいい本だったと思う。 というか、ユングやフロイトの心理学は、一度もそれら…

「人生に意味はあるか」(講談社現代新書)を読んで

人生に意味はあるか (講談社現代新書)作者: 諸富祥彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/05/19メディア: 新書購入: 3人 クリック: 14回この商品を含むブログ (34件) を見るどんな本だったかというと、典型的な思想紹介本だった。 ただ、あとがきを読んでみ…

人と比べない生き方(SB新書)を読んで

人と比べない生き方 劣等感を力に変える処方箋 (SB新書)作者: 和田秀樹出版社/メーカー: SBクリエイティブ発売日: 2015/06/16メディア: 新書この商品を含むブログを見る全体的な筆致としては、説明形式の本であった。 このため、読者の感情や思考に直接呼び…

文明論之概略を読んでいて1

買ったまま眠っていた福沢諭吉の「文明論之概略」を読み始めたのだけど、やはり、福沢諭吉は賢いなぁと思う。今は1/10くらい読んだ。 まず、やはり自分とは違う意見に対して非常に寛容である。とても柔軟な考え方で、序盤から、人の意見を排さず、かと言って…

内村鑑三 後世への最大異物・デンマルク国の話 を読んで

後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)作者: 内村鑑三出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/09/17メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 47回この商品を含むブログ (61件) を見る ワイド版の方をいただいたのだけど、とても良い本だった。 一人でも…

易と人生哲学 を読んで

易と人生哲学 (致知選書)作者: 安岡正篤出版社/メーカー: 致知出版社発売日: 1998/09/30メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 6回この商品を含むブログ (10件) を見るとても良い本だった。 易のことを占術の本と勘違いしている人は是非とも読んでいただきた…

カルトか宗教か を読んで

カルトか宗教か (文春新書 (073))作者: 竹下節子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/11メディア: 新書購入: 1人 クリック: 40回この商品を含むブログ (16件) を見る 少し古い本ではあるが、いい本だったと思う。 結局、私が思うところによると、カルトと…

㈱貧困大国アメリカ

(株)貧困大国アメリカ (岩波新書)作者: 堤未果出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/06/28メディア: 新書この商品を含むブログ (47件) を見る「全部信じない」という条件付きで読める人にとってはいい本である。 というのも、見抜ける人とそうでない人がい…

国会議員の仕事 を読んで

国会議員の仕事―職業としての政治 (中公新書)作者: 林芳正,津村啓介出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/03/01メディア: 単行本 クリック: 44回この商品を含むブログ (13件) を見る国会議員は何をしているんだろう?と思っていたので借りてみた。 そ…

ヘイトスピーチとは何か を読んで

ヘイト・スピーチとは何か (岩波新書)作者: 師岡康子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/12/21メディア: 新書この商品を含むブログ (24件) を見る非常に難しい問題と思う。 まず、全体的に本の内容などを説明すると、最近の日本での排外主義とそれに伴っ…

社会起業家 を読んで

社会起業家―社会責任ビジネスの新しい潮流 (岩波新書)作者: 斎藤槙出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2004/07/21メディア: 新書購入: 6人 クリック: 36回この商品を含むブログ (39件) を見る社会起業家についてわかりやすく書かれていたと思う。これ関連の本…

蟹工船・党生活者を読んで

蟹工船・党生活者 (新潮文庫)作者: 小林多喜二出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1953/06/30メディア: ペーパーバック購入: 12人 クリック: 139回この商品を含むブログ (264件) を見る文芸評論としては、蟹工船ははっきり言って下作だと思う。歴史的な価値がな…

教育力 を読んで

教育力 (岩波新書)作者: 齋藤孝出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/01/19メディア: 新書購入: 5人 クリック: 164回この商品を含むブログ (60件) を見るとても良い本であった。 教育者のみならず、誰が読んでも役に立つのではないか。教育者なら尚更であ…

集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ を読んで

集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ (中公新書)作者: 西垣通出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2013/02/22メディア: 新書 クリック: 18回この商品を含むブログ (26件) を見る良い本と思う。 「ネットはこうなる!」みたいなことを言って、ネッ…

ソーシャル・キャピタル入門 - 孤立から絆へ を読んで

ソーシャル・キャピタル入門 - 孤立から絆へ (中公新書)作者: 稲葉陽二出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/11/24メディア: 新書購入: 4人 クリック: 43回この商品を含むブログ (20件) を見るいろいろと示唆的なことが多く書かれていた。 ただ、編集…

No.1エコノミストが書いた世界一わかりやすい為替の本を読んで

No.1エコノミストが書いた世界一わかりやすい為替の本作者: 上野泰也出版社/メーカー: かんき出版発売日: 2009/12/07メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 19回この商品を含むブログ (6件) を見るわかりやすかったとは思う。 為替の値動きに…

株とは何か 市場・投資・企業を読み解く を読んで

株とは何か 市場・投資・企業を読み解く (講談社選書メチエ)作者: 山本昌弘出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/10メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 4回この商品を含むブログを見る良い本であったと思う。 特に私がいいなぁと思ったのは、株…

会計思考力を読んで

会計思考力作者: 松尾泰出版社/メーカー: 産業能率大学出版部発売日: 2012/08/31メディア: 新書この商品を含むブログを見るとても分かりやすかったし、内容や構成としてもとても良い本と思う。 NECのWISDOMというサイトに連載していたコラムと、それに寄せら…

経済成長神話の終わりを読んで

経済成長神話の終わり 減成長と日本の希望 (講談社現代新書)作者: アンドリュー.J・サター,中村起子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/03/16メディア: 新書 クリック: 10回この商品を含むブログ (8件) を見るこの本で一貫していることは、「GDPの数値に踊…

物語 現代経済学―多様な経済思想の世界へを読んで

物語 現代経済学―多様な経済思想の世界へ (中公新書)作者: 根井雅弘出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/07/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 6回この商品を含むブログ (10件) を見る良い本であったと思う。 経済学者は馬鹿が多い(バカの語源は…

現代の金融入門を読んで

現代の金融入門新版 (ちくま新書) [ 池尾和人 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 928円金融について、全体が網羅的に書かれていたと思う。思うというのは、私は金融の概括を全て知っているわけでは…

会社法入門を読んで

会社法入門 (岩波新書)作者: 神田秀樹出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/04/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 30回この商品を含むブログ (80件) を見る会社法について網羅的にわりと詳しく書かれていたと思う。 もっとも、会社法の全体像をわかって…

民法改正を考えるを読んで

民法改正を考える (岩波新書)作者: 大村敦志出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/10/21メディア: 新書購入: 3人 クリック: 72回この商品を含むブログ (21件) を見る非常に面白かった。法律門外漢の人だと、少し難しいかもしれない。そういった意味で、せ…

社外取締役を読んで

社外取締役―企業経営から企業統治へ (中公新書)作者: 大橋敬三出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2000/11メディア: 新書 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る面白かった。 どういった点が面白かったかというと、特に具体例をあげているとこ…

ヘロドトス 歴史 を読んでいて3

最近、夜寝る前に、ヘロドトスの歴史を読むようになっている。 やはり面白い。 こういった点が面白い、というのを、具体的に挙げると、 1.歴史的人物を英雄でなくて人間として描き出している 例えば、昨日読んだところだと、アケメネス朝ペルシアのカンビュ…

論語と算盤を読んで2

渋沢栄一の論語と算盤をほぼ読み終わった。 いろいろ思ったが、 1.渋沢栄一は間違いなく王道を貫き通したと言うこと。 2.日本の商人や銀行は信用できるという評判があるらしいが、それは間違いなく渋沢の功績が大きいであろうということ。日本人はこのことに…

論語と算盤を読んで1

前、名古屋に行ったとき、論語と算盤(角川ソフィア文庫)が目に付いたので、購入してきた。 今読んでいるのだけど、相当面白い。というか、この「論語と算盤」は私が以前から読みたいと思っていたタイトルの一つで、遂に手に取ったという感じ。渋沢栄一の経…

パイドンを読んでいて3

今日、パイドンを読んでいて、「プラトンは極端だな」と思った。というのも、魂と肉体を完全に分ける議論は、やはり極端と言わざるを得ないからである。だが、それはそれで完結的な論証ができているわけであって、途中で肉体と魂とのハーモニー(調和)につ…