宗教

賤しい人

昨日は寝付けなかったので、岩波文庫のブッダの言葉(スッタニパータ)を読んでいた。 多くの人は頭の回転が早い人を「賢い人」と言ったりするけれど、これは厳密に言えば少し違う、こういった人は「智者であるかもしれないが、賢者とは限らない」とするのが…

ユダヤ教とキリスト教について

ユダヤ教とキリスト教が、親子か兄弟の関係であることは、ほとんどの人がご存知のことと思う。さらに詳しく言えば、ユダヤ教の経典と、キリスト教の旧約聖書が同じということになる。それで、キリスト教には新約聖書もあるのだから、ユダヤ教、プラスアルフ…

境地

人間には防衛本能が備わっている。 正確に言えば、その防衛本能は生を愛する性情から生まれる。 性情についてさらに正確に言えば、性は生まれ備わったものであり、生きていることによってまわりの環境に和合するために自然とそうなっているもののことである…

堯・舜とは何だったのか

堯・舜・禹と言えば、中国の伝説的かつ理想を体現した王のことで、荀子の記述によると目が三つあったり、100歳を越えるまで生きていたらしいから、ほとんど想像上の人物であろうと思われる。史記の記述によると、禹に至っては、死んだ父の腹を裂いて生まれた…

common senseについて

最近、少し前に買った、英語版の聖書、Contemporaly English Versionの、Proverbsの部分を読んでいるのだけど、結構な頻度でcommon senseという言葉が出てくる。 common senseというと、「常識」という邦訳が一番有名であるのだけど、どうもそれだけではない…

ウポーサタを続けて

今年の七月位から、ウポーサタと言う、原始仏教の習慣を続けている。このウポーサタの日は、満月、新月、上弦の月、下弦の月の日、僧侶と同じ生活をするというものなのだけど、断食だけに焦点を当ててこれを行っている。 断食と言っても、正午以降に水以外の…

戒めの炎

講談社学術文庫の「仏教聖典」という本に、四不可軽経というのがあって、そこにこの「戒めの炎」が出てくる。 論語の「聖人の言を畏る」、ではないけれど、私はこの戒めの炎がいったいどんなものなのかと随分恐れている。 四不可軽経の概略をここに示すと 王…

三誓偈(重誓偈)

私がいつもあげているお経にこれがある。幼少のころは、祖父や祖母の傍らで聞いていたし、お経をあげることにしてからは、毎日読んでいるのだけど、最近、ようやく意味がわかるようになってきた気がした。こうして、意味がわかってくると、自分の人格の形成…

聖書を読み返して2

なぜイエスは聖書学者やパリサイ人に殺されたのか、ということについて面白いことを思いついてしまった。 注意・私は今日思いつきましたが、ちょっと記憶の片隅にあるような気もするので、内容としては世間で既出かもしれません。 まず、イエスは、救世主(…