2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

6.荀子 現代語訳 勧学第一 七章

七章 学問は、その学問の成就している人に近付くことより便利なことはない。(●学はその人に近づくより便なるはなし) 礼経や楽経は、大きな決まりごとを漠然と示すのではあるのだけど、それをわかりやすくはしてくれない。詩経や書経は古いこと(時代に合致…

5.荀子 勧学第一 六章

六章 君子の学問は、耳から入ると、まず心に入って、そうして体中に染み渡り、動きとなって現れる。小さい声でささやくことでも、ほんの少しだけ体を動かすことでも、全て一つの法則とすることができる。 小人(つまらない人)の学問は耳から入ると口から出…

君子は柳の如し

君子は柳の如し なびけども流れざるは、これ和を知ればなり たたずめども顕せざるは、これ居を知ればなり 茂れども咲かざるは、これ謙を知ればなり 伸びれども遮らざるは、これ己を知ればなり 幹太くして枝多く、皮は粗にして端は柔らかに 切られて材となら…

4.荀子 勧学第一 四・五章

四章 むかし、コ巴という名人が瑟をかき鳴らすと、深いところにいる魚さえ出てきてこれを聴き、伯牙という名人が琴をかき鳴らせば、馬車につながれた馬でさえもくつろいで草を食べたという。 だから声は小さくても聞こえないということはなく、行いは隠れて…

3.荀子 現代語訳 勧学第一 三章

三章 土を積んで山を成せば風雨が起こり、水の折り重ねて深い淵を成せば蛟竜(こうりょう)が生まれ、積善の徳を成せば神明が自得されて聖心が備わる。だから、半歩でも積むことをしなければ千里に至ることはできず、小さな流れでも集まらなければ大河や海は…

2.荀子 現代語訳 勧学第一 二章

二章 一 私はかつて、一日中考え事をしたことがあるけれど、それはほんの少しだけの学ぶことにも及ばなかった。私はかつて、つま先で立って遠くを眺めようとしたのだけど、高いところに登って見渡すことには及ばなかった。 高いところから手招きをすると腕の…

1.荀子 現代語訳 勧学第一 一章

勧学第一 一章 君子は言う。学ぶことをやめてはならないと。(●君子曰く、学は已むべからず) 青は藍からできる色だけどその青いことは藍よりも青く、氷は水が変化してできるけどその冷たいことは水より冷たい。木は、定規をあてたかのようにまっすぐであっ…

荀子 現代語訳 まとめ

荀子 現代語訳テキスト 岩波文庫 荀子 金谷治訳注 ※重要 荀子の全訳は今のところ岩波文庫のものしかありません。他の流通版は全ていいとこ取りで不完全な抄訳です。是非とも全訳をお読みください。【お知らせ】無料の公開は順次廃止しますはじめに参考 荀子…

荀子を訳すことにした

最近、荀子を読んでいるのだけど、やっぱり荀子はすごい。 まず、とにかく明晰、そして、的確。これは、読んでもらえばすぐわかることと思う。 あと、比喩が豊富で論調が整っている。韓非子と比べると、少し無骨というか、洗練されていないというか、玄妙と…

あけましておめでとうございます

この拙いブログを読んでいただき、誠にありがとうございます。 本年もよろしくお願いします。 去年の抱負は大学からとって「日新月歩年達」ということだった。 今年は中庸からとって「中庸致和」(ちゅうようちか)とすることにした。 以下中庸より抜粋 偏ら…