万善簿について
広瀬淡窓という名前を目にして、知らなかったので、wikiで調べてみて、その中身を読んで驚愕した。
広瀬淡窓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E7%80%AC%E6%B7%A1%E7%AA%93
以下wikiから引用
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淡窓は嘉永6年(1853年)から 晩年まで万善簿(まんぜんぼ)という記録をつけ続けた。これは、良いことをしたら白丸を1つつけ、食べすぎなどの悪いことをしたら1つ黒丸をつけていき、白丸から黒丸の数を引いたものが1万になるようにするものだった。1度目は67歳に達成し2度目の万善を目指して継続していたが73歳の8月頃に停止されている[1]。淡窓は安政3年(1856年)に死去。享年75。
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普通なら読み過ごしてしまうような内容かもしれないけれど、これは、実に驚くべきことである。
この万善簿をつけるためには、すごい難しい条件がある。
その難しい条件とは、
1.善悪の判断ができること
2.継続する力があること
3.そのことを忘れない不断の注意力及び精神力があること
である。
いやいや、そんなもん簡単にできるよ、と思う人は、百善簿でもいいからつけてみれば、これがいかに難しいことかが分かると思う。
恐らくこうなるだろう。
「よし、今日から百善簿を付けよう。今日は始めたばかりだし、善行を積んで○をいっぱい書いてやろう。」
そして、いざ○を書こうとしたとき、「あれ、今日、おれなにしとったっけ?」「善のつもりでやったあれって本当に善なのだろうか?」「あれ、そういえばあんなこともしたけど、あれは善なのか悪なのかどっちだろう?」「仕方ない、分かっている善と悪だけ付けて、明日に持ちこそう」
そして、次の日、「あれ、今日、おれってなにしとったっけ?」「あれって善と悪とどっちなんだろう?」「う〜ん、いざやってみようとすると、○も●も付けれないな、でも、やると決めたのだから明日もやってみよう」
そして、次の日、「あれ、今日、おれってなにしとったっけ?」「あれって善と悪とどっちなんだろう?」「あ、もう寝る時間だ」
そして、途絶える。三日坊主である。
だけど、このやり方は、とてもいい方法であると思う。非のうちどころがない完璧な修養法と言っても過言でないと思う。実に修身において最も重要なのは、自分の行動を測るものさしが確定することと、そのものさしが正しいこと、また、そのものさしを忘れず常に用い続けることなのである。この万善簿を続けるためには、今私が挙げた、修身のための三つの条件を全てクリアしなければならない。だから、修身を実行に移し、学問を身につける上で、これほどに効率的なやり方はないのである。
善は急げということで、私も百善簿から始めてみようものか…
やり始めたときの記録
http://d.hatena.ne.jp/keigossa/20130413/1365820302
追記
この後続けたものの、善の○が一時的に8まで行ったが、ゴールデンウィークにまんまとゼロになり、そこで記録が途絶えることとなってしまった。(2013.8.29追記)