荀子 抄 勧学第一

前置き

荀子を正名篇序盤までなんとか現代語訳したが、その前の解蔽編辺りから、暑くなって集中力が出なかったことと、力不足によって現代語訳することが困難となってしまった。

しかし、この力不足とは、文学・学術的なものだけで補えるものではない。修身徳行を身に付けなければ、この力不足を補うことはできないであろう。

そういったわけで、現代語訳の再開は無期延期として、荀子抄の作成と復習・推敲をやることにした。

抄は、各章ごとに最低でも一文を択ぶようにした。基準は、章の内容を端的に代表していると思われるものを挙げ、次いで、それ単体でも修身徳行治弁明察に益のある言葉を挙げることとする。

2013.9.9 前置きは以上


荀子 抄 勧学第一

1.一章
●君子曰く、学は已むべからず。
●君子は博く学びて日に己を参省すれば則ち智は明らかにして行にも過ち無し
●神は道と化するより大なるはなく、福は禍の無きより長なるはなし


2.ニ章
●君子は生まれつき異なるにあらず、善く物に仮るなり
●君子の必ず郷を択び遊ぶには必ず士に就くは、邪僻を防いで中正に近づく所以なり
●言えば禍を召くこと有り行えば辱を招くこと有り。君子よ其の立つ所を慎まんか

3.三章
●功は舎かざるにあり
●冥冥の志なきものは昭昭の名なく、惛惛の事なきものは赫赫の功なし
●衢の道を行く者は至らず、両君に仕うる者は容れられず
●君子は一に結ぶなり

4.四・五章
●声は小なるも聞こえざることはなく、行は隠れたるも形われざることなし
●善を為して積まんか、なんぞ聞こえざる者有らん
●学は没するに至りて而る後に止むべきなり
●学は礼に至りて止まる

5.六章
●君子の学は以て其の身を美にし、小人の学は以て禽トクを為すのみ
●君子は響の如し

6.七章
●学はその人に近づくより便なるはなし
●学の経はその人を好むより速やかなるは莫く、礼を隆ぶことはこれに次ぐ
●礼を隆べばいまだ明ならずといえども法士なり。礼を隆ばざれば察辯なりといえども散儒なり

7.八章
●君子は傲ならず隠ならず瞽ならず、其の身を謹慎す

8.九章
●学なる者は固く学んでこれを一にするものなり
●能く定まりて能く応ず、夫れ是れを成人と謂うなり
●天は其の明を見わし、地は其の光(広)を見わす、君子には其の全を貴ぶなり。


まとめ
http://d.hatena.ne.jp/keigossa/20130104/1357283885