68.荀子 現代語訳 王制第九 九章

九章

 王者の論(理論、すじみちのある話)。

 徳がある人に関しては一人残らず貴び、才能のある人に関しては一人残らず役職につけ、功績があれば必ず賞を与え、罪を犯したのなら必ず罰する。運よくまぐれで高い位につく人や、運よくまぐれで安楽な生活を送る民衆がないようにし、賢者を尊んで能力者を使って、これらをうまく序列し配置して野に人材が残らないようにする。正直で素直な人々をしっかりと判断し、強暴なことは禁じて刑罰を誤るようなことはない。

 たとえ百姓といえども、家の中で善いことをしていれば朝廷で賞を受け、不善を隠れてしたとしても明らかに罰せられるということを知るのである。これを定論と言う。そしてこれこそが王者の論である。


まとめ
http://d.hatena.ne.jp/keigossa/20130104/1357283885


解説及び感想

■善いことをすれば善い結果を生み、悪いことをすれば悪い結果を生む。これは当たり前のことである。しかし、世の中には、表面上そうは見えないことが多いし、あくまで短い期間で結果を求めるならば、この当たり前のことも違うように思われる。しかし、善いことをすれば結局必ず善いことがあり、悪いことをすれば結局必ず悪いことがある。