誰が首相になったって支持率は上がらない

内閣支持は23% 時事世論調査
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120517-00000083-jij-pol

 誰が首相になって、どの党が与党になったって支持率は上がらない。

 なぜなら、今の政治で目指している的は、全くの的外れなのだから。具体的に言うと、経済はもう成長しない、給料は増えないし、事業は拡大しない、そういったこと、つまり経済的富を的にしているうちは、どの政党のどの人が首相になったところで支持率は上がらない。

 経済成長はもう幻想に過ぎない。日本では、かれこれ10年以上も、つまり、小泉政権以後、ずっと、新しい政権ができて最初だけ期待されて、結局一年も経たないうちに支持率が下がる、という反復運動を繰り返している。いい加減、気付かなければならない。

 しかし、国民自体も気付いていない。まだ、その経済成長という妄想に取りつかれている。だから、経済政策や経済を基軸とした政策が注目され、それが報道で取り上げられるのだ。

 私の党の政策は間違いない、そして、確かにそれは納得できることだ。と言ったって、それは、例えば射撃で、当てるべき的のまわりにちりばめられた、ダミーの的の真ん中にたまたま弾が当たっているに過ぎない。そして、国民自身も本当の的がどれかわからずに、そのダミーの的の真ん中に弾が当たったのを見て「ああ、すごい、確かにそうだ」と言っているに過ぎない。

 われわれは、本物の的を見抜かなければならない。

 今の政治が民主政治である以上、主権者であるわれわれが、その本当の的を見抜かない限り、いつまでたっても、にわか政権が樹立するだろう。もしも、長期政権が出来上がるとすれば、良かれ悪かれ、独裁という形に近いものになるだろう。

 ここまで偉そうなことを言っている私でさえ、本物の的がどれだか分からない。日本の政治が安定することは難しいなぁ。