TPP参加について考えさせるページについて

http://www.think-tpp.jp/

 このページは、TPP参加に疑問を感じるように作られているページなのだけど、私が思うに、不安の煽り方とか、デザインとか、構成力とか、そういった面において恐ろしく完成度が高い。これを見たほとんどの人が、TPPについて関心を持つだろう。良識のある人は、本当かどうか、TPPについて自分でも調べてみる必要性を感じるだろうし、一般的な人は、TPPに参加しない方がいいのではないか?と疑問を感じるだろうし、情緒不安定気味な人は、「こんなのに参加したらいけない」と感情的に反発するだろう。

 では、この完成度の高いHPを誰が作ったのか。私はそこに関心がある。この完成度の高さから言っても、相当な期間がかかっているだろうし、優秀であろう人員も参与しているであろう、つまり相当な費用を費やしていると思うのだ。単純な広告を載せるための宣伝費も考えると、軽く見積もっても(相場とか詳しくないのでかなり適当だが)数千万円、下手すると数億円というオーダーの金がかかっていると思う。これだけの費用を賄っているスポンサーは一体どんな組織なのだ?

 このHPの企画者は、その宣伝費という「リスク」を払ってでも、世論を変えたい、世論に影響を及ぼしたいと思っているのだ。つまり、企画者は、その費用と言うリスクを越える「リターン」をTPP不参加から得ると目算しているのだ。しかもそれは、成功するとは限らないかなり不安定な「リターン」なのだ。それだけの費用を賄える機関が、そうやすやすとこんな博打みたいなやり方をするはずがない。

 では、一体何者か?

 そこで、全く見当がつかないので、こうゆうときは占いをしてみる。このHPの企画者がどんな「目的」でこのHPを世間に出したのか分かれば的を相当絞れる。と思ったけど、リンクの一番下を良く見たら、答えがあった。ああ、間違いなくこいつらだろう。
http://ameblo.jp/tpp-tekkai/
まあ、普通に考えればこの人たちなんですけどね。でも、私としては、普通過ぎて面白くない。でもある意味では、政党政治がうまく機能しているとも言える。まあ、そうゆうことだ。この人たちならやって損をすることは何もない。TPP参加後、本当にうまくいかなかったら、これを実績にできる。それに、TPP不参加の団体(つまり支持者)を集める宣伝にもなる。そして、TPP不参加の支持者に対しては、こんなのやりましたよ。と言える。もし、本当にTPP参加を覆すことができれば、それを口実に総選挙で勝てるかもしれない。まあ、これを政治力って言うんだろうな。それにしてもこれを決定した人物は、そこそこの勝負度胸がある。こんな度胸のある政治家は、わたしの知る限りだと小沢氏くらいなのだけど。誰かワンマンな人が決めたんじゃなくて、逆に、谷垣氏が頼りないから、なんとなく雰囲気的な感じで決まったのかな。

 TPP参加についての私の見解としては、参加すること自体は悪いことではないと思う。しかし、残念ながら、日本にはそれに参加して得をするだけの力(外交力・政治力・国民力)がないのではないかと思う。つまり、TPP参加には実質的に賛成と言うことだ。ただ、それをいいものとして利用するためには、それだけの力が必要であると思うのだ。そして、このTPP参加が、悪い弊害を多く生み出すことによって、逆にそれを解決するだけの力を目覚めさせるのではないかと思う。というか、そう思いたい。毒を持って毒を制する。となってほしい。